香川大学農学部では、学生は2年次後期から3年次前期まで5つあるコースのどれかに分属する体制を取っています.5つあるコースのうち、生物生産科学コースには、作物、畜産、農業気象、農業経済、果樹、花卉、蔬菜などの研究室が集まっています.2020年度後期は生物生産科学コースに学生37名が分属中です.
学生が生物生産科学コースに分属すると、平日の午後3限目、4限目の大半は、生物生産科学コース向けの実験(略称:生産コース実験)と農場実習に充てられることになります.
今年度の後期では、この生産コース実験の枠のうち3回分が、私の担当(農業経済分野)の調査実習に振り当てられました.対象学生は2年次後半です.
以前、私は香川大学全学共通科目で「スマート農業の可能性を考える」という講義を担当した際、授業の教材を調べているうちに以下の文献にあたりました.
今思い起こすとなんとも刺激的なタイトルが並んでいます.記事に登場する末澤克彦さんは香川県在住ですし、これはいったいどのような取り組みなのか?と私は興味を持ってきました.学生も関心を持ってくれるだろうと期待して、今回の調査実習では、末澤克彦さんに電話で調査実習へのご協力を依頼しました.するとご快諾をいただき、上の記事に登場しているキーウェアソリューションズ株式会社の久保康太郎さんと一緒に、生産コース実験の調査実習の枠内で、取り組み内容について講演して頂ける運びとなりました.この度はお二人のご厚意に心より感謝したいと思います.
この講演が1月14日に行われましたが、その前(昨年12月16日)に準備として「事前演習」を行いました.また、講演の実施後の1月27日に「事後演習」として、講演内容の振り返りや教室での集団討論を行いました.「事前演習」と「事後演習」には末澤さん、久保さんは参加されず、私と学生とのやり取りで進められました.
「事前演習」では、上記の記事のおおよその内容、そのほか、機械学習とはどのようなものか、MicrosoftのAzureでは機械学習についてどのように使いやすいサービスが提供されているか等を私から概略的に学生に解説しました.機械学習の概要については、総務省が作成した以下の教材を用いて説明しました.
この事前演習で学生から質問や関心事項を出してもらい、それを取りまとめて末澤さん、久保さんにお伝えして、本番(1月14日)の講演内容について調整していただくという流れを取りました.
1月14日の調査実習では、大学入学共通テストの実施準備のため香川大学で対面授業に制限がかかったので、学生は調査実習にオンラインで参加することを余儀なくされました.この日、末澤さんは香川大学農学部に来訪されて私の研究室から学生向けのオンライン講演を行いました.キーウェアソリューションズの久保さんは東京よりオンラインで学生向けにお話していただきました.
コロナ禍以前、調査実習というと、私は農業の現場に携わる方から対面で聞き取りを行うことを当然視していました.コロナ禍がなかったら、今回のように、東京在住のIT専門家にオンラインで学生向けに講演していただくことなど、まったく思いもよりませんでした.
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